1. はじめに:HSPと人類の進化の関連性
近年、HSP(Highly Sensitive Person)という概念が広まり、「自分はHSPかもしれない」と感じる人が増えてきました。敏感すぎる感覚や疲れやすさ、人混みが苦手といった特徴に心当たりがある方も多いのではないでしょうか。
本記事では、HSPの特性を人類の進化や地理的分布、日本人の文化背景と結びつけながら、「なぜ日本人にHSPが多いと感じるのか?」をひとつの仮説として考えてみたいと思います。
※なお、この記事の内容はあくまで私の推測と想像によるものであり、学術的な根拠はありません。
2. 人類の進化と分布
2.1 ダーウィンの進化論と人類の起源
ダーウィンの進化論に基づくと、人類は進化の過程でアフリカに誕生しました。チンパンジーや猿に近い生物から進化し、そこから世界中へ拡散していったとされます。
2.2 人類の拡散と体力の淘汰
人類が世界に拡散する過程では、環境への適応や生存競争が重要でした。農耕・狩猟生活では体力が生存に直結し、より強靭な人々が残りやすい傾向にありました。現代のスポーツ大会などでも、遺伝的な体力差が結果に反映されることがあります。
2.3 東へ進んだ人々の「繊細さ」
仮説として、体力に自信のある人は比較的そのままアフリカや中東に残り、より穏やかな気質の人々が少しずつ東へと移動していったと考えると、日本にたどり着いた人々は比較的「繊細な資質」を持つグループであった可能性もあります。
3. 日本人の身体的・文化的特徴とHSP
3.1 日本人の体質と環境
たとえば、花粉症は日本で非常に多く、わずかな刺激にも反応する体質が広く見られます。免疫系の過敏さが現れやすいという点でも、日本人は繊細な性質を持つ可能性があります。
3.2 文化としての「気配り」
また、日本文化では「空気を読む」「場の雰囲気に合わせる」といった社会的感受性が強く求められます。これはまさにHSPの特徴と重なる部分があり、日本という環境はHSP的な人が生きやすい土壌を育んできたとも言えそうです。
4. HSPの割合とその考察
4.1 世界的なHSPの割合
HSPに関する先行研究では、HSPは人口の約15〜20%とされており、これは世界共通の生物学的傾向と考えられています。
4.2 日本人にHSPが多く感じられる理由
日本は特にHSP的な特徴が文化的にも好まれやすいため、「HSPが多い」と感じやすい環境にあります。しかし、これはあくまで「HSP的な性質が目立ちやすい」という可能性であり、実際にHSPの割合が他国より高いかどうかは科学的に明らかではありません。
4.3 再び「20%」という現実に立ち返る
とはいえ、日本人の中で「繊細さん」という定義でHSPを語る場合も、やはり約20%の人が強度のHSPであると捉えるほうが実情にマッチするように思います。つまり、世界的な割合と同じく、日本の中でも「ごく一部」の人が深刻な敏感さや生きづらさに悩んでいるという点は変わりません。
一見、日本人全体が繊細に見えても、その中で実際に苦しんでいる人たちはやはり20%ほどなのではないか…。そう考えると、結局元の結論に戻ってしまうのですが、HSPらしく深く考え、あれこれと可能性を巡らせてみた結果、一周回って同じところにたどり着いたという、ちょっと不思議な思考の旅でした。
5. おわりに:HSPの視点から世界を見てみる
この考察には明確な答えがあるわけではありません。けれど、HSPの特性である「深く考える」「想像力が豊か」という力を通して、世界の見え方が少し違ってくることをお伝えしたかったのです。
もしかしたらそれも、HSPという気質がこの世界に与える大切な役割のひとつなのかもしれません。